就職活動市場について①
新卒採用の市場間示す表現として「売り手市場」「買い手市場」という言葉があります。
2000年前後くらいまではいわゆる買い手市場(就職氷河期)ともいわれ、就職できない、内定がもらえないという学生が多くいましたが、近年は売り手市場が続いているといわれ、優秀な学生は何社もの内定をもらいます。
これは転職活動市場にもいえることで、転職活動をしてもすぐに次の就職先が見つかりやすくなっています。
この就職活動の指標「売り手市場」というのはどういった特徴があるのでしょうか。
売り手市場というのは企業が求める人材の数に対して就職希望者の数が少ない状況を指します。求職者(つまり学生)にとっては複数の選択肢のなかから自分が行きたい理想の就職先を選びやすくなっている立場の事です。
一方企業側としては特に優秀な人材を確保するには企業ブランドのほか、条件(給与などの待遇)が悪いと学生からは見向きもされないため、人材の確保が困難となり、人材獲得競争が激化してしまいます。
売り手市場の特徴としては、企業側は求職者に魅力的な条件を整備・提示したり、積極的に応募・アプローチを行ったりといった対策を行う傾向があります。
採用活動のコストは増加する一方、求職者側は多くの選択肢から選べる有利な環境です。これは大企業はともかく、中小企業にとってはなるべく採用コストを抑えて(そもそも採用コストに投資できる費用も限られているため)いい人材を確保するというのが至難の状況となっています。